2008/8/6 中野京子著『怖い絵』は面白い。今まで美術展があるとファションのように見に行ったが、いかにもったいない絵の味方をしていたかを思い知る。
絵にはドラマがあり、メッセージが込められているが気がつかないで見ていたことになる。この本で絵の味方を深めることができる。
本の表紙であるラ・トゥールの『いかさま師』の絵は以前から知ってはいたが、いかさま師達と騙されている童顔の裕福な少年との関係が読み取れるまではいかなかった。本の解説により絵から伝わるドラマを知る。一味であるワインを注ぐ女性の目線といかさま師の目線が合わないのが、何かを伝えていて面白いことが分った。