2008/3/14 三月堂(法華堂)は奈良時代の姿を残す国宝。空海も第14代菅長を務めたという。安置されている16体中12体が国宝。本尊は不空羂索観音像。不空羂索(ふくうけんさく)観音像の冠には勾玉などを使い世界三大冠の一つとか。
不空羂索観音像は奈良時代の作で、高さ3.6メートル。三眼八臂(額に縦に第3の目があり、8本の腕をもつ)の観音像である。頭上の宝冠は、正面に銀製の阿弥陀如来像を飾り、数多くの宝石や透かし彫りで飾った華麗なもので、普段は近くで見ることはできないが、奈良時代工芸の優品として知られる。
本尊不空羂索観音の両脇に静かに合掌して立ち、天平彫刻の代表作として著名だが、造像の経緯等は定かでなく、本来の像名も不明である(「日光・月光菩薩」という名称は後世に付けられたもので、本来は、薬師如来の脇侍となる菩薩)。
慢心と驕りに満ちた己の心の落ち着きを取り戻すために、時には仏像との対面も悪くはない。