『証、証、証城寺。証誠寺の庭は、つ、つ、月夜だー』 で知られる童謡の「証城寺の狸ばやし」のふるさとが「證誠寺」だそうです。初めて知りました。
2006/9/2 教覚寺の旅行で千葉県木更津市にある浄土真宗の證誠寺を参拝し、丁寧に語ってくれる心の底から溢れる誠意ある隆住職さんの優しさに救われる思いを致しました。全身から発する立ち居振る舞いと言葉が一致するとはこのようなことなのかと思いました。私には到底及びもつきません。
そして歌のもとになったのは、木更津の松本斗吟が書いた「君不去」(きみさらづ)という本の中のお話です。「昔、木更津の證誠寺は、昼でも薄暗い大きなお寺でありました。その證誠寺の和尚さんは大変な学者でしたが、その一面、三味線の好きなお坊さんでした。ある秋の月夜のこと、庭が騒がしいのでのぞいてみると、たくさんの大狸小狸たちが、腹鼓を打ったり、アシの葉の笛を吹いたり、おもしろいかっこうで踊ったりしていました。和尚さんは、あまり楽しいそうなのでついつい仲間入り。和尚さんがペンペコペンとやると、狸たちはドンドコドン。とうとう毎晩が歌合戦になりました。しかし4日目の晩、狸たちはあらわれず、心配した和尚さんが翌朝みてまわったところ、なんと一匹の大狸が、それも毎晩、音頭をとっていたあの大狸が、破れた太鼓腹のまま横たわっていたそうです。」
大正8年(1919)夏、木更津にやってきた詩人 野口雨情は、この話に目をとめ、大正13年(1924)、名作「証城寺の狸ばやし」を発表しました。雨情は、(証城寺)を架空のお寺としてさらに空想をふくらませたのです。證誠寺にある(狸はやし童話記念碑)には野口雨情の筆跡と、作曲者・中山晋平の五線譜が刻まれています。(證誠寺)では、毎年中秋の名月の日には、愉快で、しかもかわいそうな狸たちを偲んで盛大な狸祭りが開かれます。(証城寺のホームページより抜粋)
そういえば分福茶釜(ぶんぶくちゃがま、ぶんぷくちゃがま)の方は群馬県館林市にある茂林寺に伝わる伝説で、昔話として語り継がれている。