私の人生の師匠は今は亡き25歳年上の歯科医。
たくさん教わった。
ソ連に抑留し、審問で職業は何かと問われソ連兵の歯の治療をすることになる。
治療が終わる度に収容所に戻る際、ソ連兵からチョコレートやタバコをもらい同じ日本人捕虜に分け喜ばれたという。
医療、音楽、料理、絵画、漫画等の技術や感動を与える特技がサバイバルに役立つ。
楽しみがなく形のよい石を拾い、一人遊びしたという。
又帰国時、家族を優先するとされ、俄か家族を作り帰国船に乗る。
自らも戦争体験したなかにし礼さん家族も修羅場を見てきた。
帰国途中の複数の家族グループに対しソ連兵から女性を出せと強要され、リーダーは犠牲者を出す。
ボロボロになり戻ってきた女性に対し汚いものを見るかの如く周囲は冷たい視線をおくる。
自分たちのために行かせたのに『キズモノ』と揶揄し、身勝手な心を持つのが我々人間。
人を押しのけて生きられないまっとうな人は利用され、搾取される。
運よく帰国したが、見返りに同胞を死に追いやり裏切り罪を背負う。
サバイバルの中、どう知恵を働かせるかで命に影響する。
無事帰国できるまで卑しいサバイバルゲームは続くと学ぶ。