スポニチによれば菅義偉官房長官は5日の会見で、現役引退したイチローへの国民栄誉賞授与について、本人の意向を踏まえて見送る方針を明らかにした。
菅官房長官は打診に対しイチローから代理人を通じて「人生の幕を下ろした時に頂けるよう励みます」との返答があったと説明。
「本人の気持ちを尊重し、今般の現役引退に伴う検討を見送ることにした」と明かし「これまでも多くの方に夢や希望を与え続けてきたスーパースターであり、国民と共に今後の活躍を楽しみにしたい」と述べた。
イチローは3月21日に東京ドームで行われたアスレチックス戦後に現役引退を発表。
菅官房長官は「数多くの輝かしい記録を樹立し、日米の野球ファンを魅了した」と国民栄誉賞授与を検討していく考えを示唆していた。
国民栄誉賞は球界で王貞治氏、衣笠祥雄氏、長嶋茂雄氏、松井秀喜氏が受賞している。
イチローは01、04年に非公式に打診されたが、若さや現役であることを理由に断っており、現役引退後の対応が注目されていた。
世界のイチローは統一地方選挙のタイミングで国民栄誉賞を推挙されたことから、安っぽい日本の政治に利用されたくないとの判断は賢明であり、国民栄誉賞の価値は落ちた。