個人旅行で三日目にドイツ・ブレーメンに着く。
ベルリンから来てくれた家人の友人も一緒。
ブレーメンにはグリム童話『ブレーメンの音楽隊』で知られる所。
物語はかつて働き者だったロバは年を取ってしまい、仕事が出来なくなってしまったので、飼い主から虐待されるようになった。
これはかなわんと脱走し、ブレーメンに行って音楽隊に入ろうと考える。
その旅の途中で同じような境遇のイヌ、ネコ、ニワトリに次々に出会い、彼らはロバの提案に賛成し、ブレーメンへと足を進めた。
ブレーメンへの道のりは遠く、日も暮れてしまったので動物たちは森の中で休憩をする事にした。
すると、明かりが灯る家に気づいたので、その家に近づいてみると、中では泥棒たちがごちそうを食べながら金貨を分けている。
ごちそうを食べたい動物たちは、泥棒を追い出すために一計を案じた。
窓の所でロバの上にイヌが乗り、イヌの上にネコが乗り、ネコの上にニワトリが乗り、一斉に大声で鳴いたのである。
泥棒たちはその声に驚き、窓に映った動物たちの影を見て、お化けが出たと叫んで逃げ出して行った。
動物たちは家の中に入ってごちそうをたらふく食べる事ができ、腹一杯になると明かりを落として眠りについた。
森に逃げた泥棒たちは、落ち着きを取り戻すと家に帰ろうとした。
そして一人が偵察のために真っ暗な家の中に恐る恐る踏み込む。
動物たちは家に入ってくる泥棒に襲い掛かった。
ネコは引っかき、イヌが噛みつき、ロバが蹴とばし、ニワトリは突っつく。
闇の中で散々な目にあって逃げ帰った泥棒は、本当にお化けに襲われたと思って仲間に報告したので、泥棒たちは家を取り戻す事を諦めて退散してしまった。
動物たちはその家がすっかり気に入り、音楽を奏でながら仲良く暮らした。(ウイキペディアより転載)