日本経済新聞『私の履歴書』を評論している記事を見つける。
『私の履歴書』の執筆者は功成り名遂げた人物だ。
評論家は建築家、音楽家、スポーツや芸術家、また創業経営者による『私の履歴書』がいいという。
大企業や理事長クラスの人生は組織を渡り歩き上りつめただけで『センス』を感じないという。
そういえば新聞の訃報欄では『○○分野の第一人者』と紹介される場合がある。
『センス』とは起伏があり波乱万丈で、かつ独特の専門性と個性が語れる人生である。
例えば東山ブルーと言われる東山魁夷の世界だ。
他をも感動させる個性だ。
企業、官庁等に就職し、例えば40年後管理職で定年を迎え、その後地域の町内会の幹部や福祉センターで陶芸を愉しんでいる人生は『普通』であり、挨拶状に『お陰様で大過なく・・・』の満願成就では『私の履歴書』として悪くはないが語るに材料が乏しい。
死に臨み事の大小に関わらず『わが人生、面白かった』と言えたら本望だ。