朝日新聞によれば愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐり、加計(かけ)学園の加計孝太郎理事長が19日、初めて会見に臨んだ。
「総理のご意向」の文書の存在が明らかになって1年あまり。
今も国会で審議され続け、多くの国民が疑念を抱いている問題への説明は、25分で打ち切られた。
岡山市郊外の丘陵地帯にある加計学園。
19日午前11時、会議室に50人以上の報道陣が集まった。
会見を知らせるファクスが地元の報道各社に届いたのはその2時間ほど前。
参加できるのは地元の記者に限られ、会見時間も30分ほどと設定された。
会場は、机やいすが端に寄せられたまま。
加計氏も報道陣も立ったままで会見は始まった。
1年以上に及ぶ国会審議を経て、初めての会見。
加計氏が前日にあった大阪北部の地震へのお見舞いを述べた後で処分を発表すると、記者からはほどなく質問が飛んだ。
「国民の関心が非常に高い問題。なぜこのタイミングで緊急会見なのか」
加計氏は「理事会の報告をするということで、開かせていただいた」と説明。
会見が決まったのは「今朝です」と話し、「きちんとした形で会見を」と求められると、「それはまた、じゃあ検討させていただきます」と答えた。
淡々と首相との面会を否定し続けた加計氏。これまで会見しなかった理由は「申請をして、それを受ける方なので、謙虚な態度でやりたいと思っていた」とし、国会に招致されたら応じるかは「私が決めることではない。
お待ちしております」と述べた。
獣医学部の新設が問題になった理由を問われると、「不徳のいたすところではあったと思うが、たまたま総理と仲が良かったということ。申し訳ないと思う」と語った。
20分ほどたったころ、学園側は「校務があるため、質問はあと三つ」とアナウンスし、結局、会見は25分間で打ち切られた。
「後悔していることはありますか」と質問が飛ぶなか、加計氏は会見場を後にした。
安倍政権を筆頭に各層のリーダーの品質が低下している。
疑われても強弁で自信をもって切り抜ける。
今までにない社会現象だ。
田中日大理事長、至学館大学谷岡学長、加計学園総長らも見事な対応。
安倍政権は言葉を愚弄しながら憲法改正まで突き進む。
国民と野党は無力で安倍王国は築かれる。