毎日新聞によれば金正日(キムジョンイル)総書記の元専属料理人、藤本健二氏(仮名)が25日夜、毎日新聞の取材に応じ、再訪した北朝鮮で金正恩(キムジョンウン)第1書記と面談したことを明らかにした。
相次ぐ核ミサイル実験について金第1書記は「戦争する気はない。
外交の人間がアメリカに近づくと無理難題を突き付けてくる。
むかっとしてミサイルを発射している」と発言したという。
金第1書記と面会したのは藤本氏が平壌に到着した12日夕、市内の宴会施設で妹の与正(ヨジョン)氏や側近の崔竜海(チェリョンヘ)書記らを交え、3時間にわたり食事をともにした。
赤ワインで乾杯した後、金第1書記はまず「日本国は今、我が国をどう見ているのか」と質問、藤本氏が「最悪です」と応じると「そうか」とうなずきながら聞いていたという。
日本人拉致問題への言及はなかった。
藤本氏は「宿舎の高麗ホテル玄関で待っていると、金第1書記自らベンツを運転してやってきたのに驚いた。
いつ来てもいい、困ったことがあれば言ってくれ、と声をかけてもらった。
私に日本政府との橋渡し役をしてほしいのだと思った」。
藤本氏によると、金第1書記からの招待を受け、12日から23日まで訪朝していた。
政府は北朝鮮トップと緊密な民間人をうさんくさく思わず、情報収集するのも策か。
アントニオ猪木氏も近々、北朝鮮を訪問するという。
難しい相手で政府は手を拱くばかりだ。