川根温泉は露天風呂からSL機関車が眺められる、全国でも珍しい名所として知られる。
たまたま欧米人らしき人が温泉に入ってきて浸かり、湯船で英語が響き違和感が新鮮だった。
川根温泉の温泉水の年齢を、放射性炭素同位体で調べた結果、約2万年前に地下水として蓄えられた天水(雨水、氷雪水、河川水など)が主体であることが判明。
更に酸素・水素同位体比を調べた結果、古海水が相当量混じりこんでいることも判明。
古海水は川根温泉の温泉母岩を形成している三倉層群(新生代・古第3紀・四万十帯相当層、4-6千万年前の地層)が生成された際(海洋性地殻が沈み込む際)に当時の海水も一緒に引きずり込まれ、それが地下の地層の間隙(破砕帯や開口亀裂など)に溜まったもの。
その地層の間隙に溜まった古海水が地殻変動などの外力により、より優れた透水性を有する破砕帯や開口亀裂を移動し温泉貯留層に再集積。
平成6年12月から現在まで自噴を続ける川根温泉は、高温高圧状態の中で多くの物質を取込み、その結果、高張性温泉(成分の濃度が人体の体液より高い)となり、入浴される方の自然治癒力を高める。(川根温泉のホームページより転載)