一芸一能専門家交流会の会合があり出かける。
メンバーから三嶋神社の『福太郎』をいただく。
三嶋神社では毎年、1月7日午後1時より、御殿にて田祭(たまつり)が斎行され、引き続き舞殿では、静岡県無形民俗文化財に指定されている「お田打ち神事」が行われる。
「お田打ち神事」の起源は古く、平安時代ともされ、鎌倉時代になると盛んに行われ、その後、室町時代には狂言形式の芸能として調えられたと考えられる。
白いお面を付けた舅(しゅうと)の穂長(ほなが)がその年の恵方(えほう)から登場し、黒いお面を付けた婿の福太郎(ふくたろう)とともに、苗代所の選定から種まき、鳥追いまでの稲作行事を狂言風に演じる。
「お田打ち神事」のように、年頭に当たって、その年の五穀豊穣、天下泰平を祈る神事のことを予祝神事(よしゅくしんじ)という。
当日は、神事に続いて、紅白の小餅や種もみがまかれ、これらと共に「福」を授かろうと、大勢の参拝者で賑う。
このお田打ちに登場する「福太郎」は、神事における役割と、その名前から、福を授けるものとして、「福の種蒔く福太郎」と呼ばれ、親しまれてる。
今日、そのお顔は おもち にもなって、多くの人々に福を授けているとされる。