カレル・ヴァン・ウォルフレン著『日本人だけが知らないアメリカ支配の終わり』は外交音痴の日本には警鐘となる。
ブッシュ大統領がイラクに大量核兵器が存在するという確証のない事実に基づきイラクを攻撃し、フセイン氏を処刑したことや9.11テロで推し進めたアフガン攻撃は正当性があったのか等、数々の疑問を投げかけている。
またアメリカは中国と金融面で相互依存し力関係が拮抗し、もはやアメリカは世界を支配する立場ではないと読む。
すでにアメリカを後ろ盾にする時代ではなく、日本は時代の変化に対して緊急事態のガバナンスが整っていないことを危惧している。
少なくともアメリカが日本を守ってくれるという幻想から目覚めなければならいという。
世界という舞台で日本が信頼足る政治力を備えた国家であるかどうか問われているにもかかわらず手をこまねいている。
権力闘争が続く安定しない政治に負の拍車がかかる。