著者の森永 尭氏は、伊藤忠㈱の元イスタンブール支店長。
森永 尭著『トルコ 世界一の親日国』はトルコと日本の関係を知ることが出来る。
イラクのサダム・フセイン大統領が1985年3月19日以降イラン領空を通過する民間機の安全を保障しないと警告し、イランのとどまる日本人が帰国できない事態に追い込まれる。
日本の航空会社は安全が保障されないと救援機派遣を拒否。伊藤忠はイスタンブール支店長にトルコ航空から救援機を出してもらう交渉をせよという。
支店長は失敗が許されないと判断し、旧知のオザル首相に直談判。首相は『心配するな』と応じ、その後手配は整ったと返事が届く。
着の身着のままでテヘラン空港に集まった邦人は疑心暗鬼でチェックインカウンターで搭乗券を手に入れ、無事トルコへ脱出成功。
このニュースは知ってはいたが、伊藤忠のイスタンブール支店長の存在があったことを初めて知る。
1890年オスマン帝国の使節団が明治天皇に謁見後、和歌山県串本町大島沖で乗船エルトゥールル号が台風で沈没遭難。
町民が積極的に救助、救護し、日本政府は生存者を二隻の軍艦で送り届けた恩義を忘れず、日本を助けてくれる。
このような熱いドラマがあったことを知る。