時事通信によれば中国の楊潔外相は30日、ハノイで行ったクリントン米国務長官との会談で、尖閣諸島問題について「高度に敏感な問題では言動を慎み、中国の主権と領土保全を尊重し、いかなる誤った言論も発表すべきではない」と米側を強くけん制した。
AFP通信によると、クリントン長官は同日夜、中国・海南島に立ち寄り、外交を統括する戴秉国国務委員(副首相級)とも会談した。
同長官は外相会談後にハノイで記者会見し、尖閣諸島は米国の対日防衛義務を定めた日米安保条約の適用対象であると改めて指摘。
「日中間のいかなる意見の相違も平和的に解決するよう促してきた。日中の平和で安定した関係はわれわれすべての利益だ」と強調した。
その上で米国が日中双方に対し、日中関係の緊張緩和に向けて日米中3カ国による外相級会合の開催を提案したことを明らかにした。
中国によるレアアース(希土類)の輸出規制について同長官は「楊外相は、中国はレアアースの市場供給を抑える意図は全くないことを明確にした」と語った。レアアース確保に向けて日欧などと協力し、新たな供給源を探していきたいとも述べた。
クリントン長官は尖閣諸島問題を日中の二国間問題として様子を見ていたが、方針を変え多国間問題とし、重要度を引き上げ米国を加えた3カ国による会談を中国に申し入れた。
またレアアースについて市場供給を抑える意図は全くないと楊外相から言質を引き出したと同時に、今後中国に頼らない仕組みの構築を言明した。
米国は中国のレアアース供給抑制問題や尖閣諸島問題で、邪まなことをする国だと映り、米国のスタンスを明確に中国に伝えた。
さすが米国だ、日本の政治家も米国頼みでなくしっかり意志表示しなければ国益を守れない。
自民党も民主党も他党を稚拙なパフォーマンスで論戦をしかけるのが関の山で、利害関係国と真っ向勝負できない。この隙に土足であがってくる可能性がある。