2009/7/5
6/11の報道によればイタリアからスイスに1340億ドル(約13兆1千億円)相当の米債券を持ち出そうとした日本人2人が、イタリアの財務警察に拘束され、債券が押収されていたことが10日、明らかになった。同国主要紙が伝えた。在ミラノ総領事館も拘束の事実を確認、日本人との情報が本当かどうかを含めイタリア当局に身元など詳細を確認している。
債券の金額があまりに巨大であることから、当局は偽造の可能性を含め捜査を進めている。イタリア紙ジョルナレなどによると、2人は50代の日本人で3日、スイスと国境を接するイタリア北部ミラノの北約50キロのキアッソで所持していたかばんを調べられ、二重底のかばんの下から額面5億ドルの米国債249枚などが見つかった。2人の名前や所属などは不明。
同紙は容疑事実は報じていないが、2人が米債券の持ち出しを申告していなかったとしており、申告なしに多額の有価証券を持ち出そうとした容疑とみられる。同紙によると、債券が本物であると確認されれば、約40%の巨額の罰金が科せられる可能性がある。
在ミラノ総領事館によると、捜査当局は、「2人が日本人かどうかは答えられない」と回答したという。日本の外務省筋は、「パスポートのデータ提供も拒否されているし、債券が本物かどうかについても答えない」と述べ、異例の対応としている。