2009/6/26 時事通信によればスペインのセビリアで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第33回世界遺産委員会は25日、架橋工事の景観への影響が懸念されていたドイツ東部ドレスデンのエルベ渓谷について、世界遺産登録を抹消することを決めた。
登録抹消はオマーンのアラビアオリックス保護区に続いて2件目。
ドレスデンに行ったことがあるが第二次世界大戦で連合軍から壊滅的な攻撃を受け、ことごとく破壊されたが復興し、とてもきれいな景観となっている。ユネスコは声明で、「文化的景観の中心部に4車線の橋が建設され、傑出した普遍的価値を保てなくなった」と指摘した。登録抹消により、観光客が減ることも予想される。
ドイツのティーフェンゼー運輸・建設相は「地元当局にはユネスコとの妥協点を見つける十分な時間があったはずだ」と遺憾の意を表明した。
登録抹消の1件目はアラビアオリックスの保護区(アラビア語 محمية المها العربي)は、オマーンの中央部にある自然保護区。
丘が連なる砂漠地帯のジダット・アル・ハラシース平原に設定されており、その名の通り、野生種が絶滅したアラビアオリックスを野生に近い状態で保護・育成することを企図した保護区。登録から間もない1996年には400頭にまで達したものの、以降は密猟の取締りの不十分さなどから数を大幅に減らした。
さらに、オマーン当局が保護区の設定区域の90%削減を打ち出した結果、第31回世界遺産委員会(2007年)で世界遺産としての「顕著で普遍的な価値」は喪われたと判断された。(ウイッキペディアより転載)