2007/12/8 民主党の小沢代表が胡錦濤国家主席と会談、党レベルの交流を充実させるとの合意。同党の国会議員を多数を引き連れ国会会期中ではあるが存在感を示す。この会談に田中真紀子氏も同席。小沢・田中ラインが一層明確になる。
福田首相はまだ中国訪問しておらず、先を越された感あり。また第2回交流協議機構の会議では『民主党(政権)であれば、両国がさらに信頼関係を築いていける』とアッピールも忘れない。
胡錦濤国家主席との会談では、『アジアは政治思想、システム、宗教、経済発展の状況が違う。そのアジアが平和で豊かになるための要が日中関係だ。胡錦濤国家主席が偉大なリーダーになることを祈念する』と臆することなく、メッセージを伝えている。相手の心に入り込む度胸を買いたい。国家のリーダーは相手国リーダーの心に残るメッセージを伝える能力を必要としている。ブッシュ大統領と福田首相の会談で拉致問題に関し、どの程度踏み込んで会談したか、詳らかにしない福田首相の力量を問う。米国にひれ伏すトラウマ外交からいまだに脱皮できない国家の虚弱体質が気になる。
曽野綾子氏は小沢代表団の中国訪問を痛烈に批判している。握手と記念写真にありがたがる自分に自信がない権威主義者とこき下ろしている。はたしてそうだろうか。表現することを生業とする曽野氏がいうには、不適切と思われる。この人の評論の偏りが気になる。高名のわりにはバランスを得ていない。全体を見ずピンポイントで相手を指弾する行為は読者を間違って誘導することになる。いつものエキセントリックな論評だ。