ジパング倶楽部(2017 2)で『霧島・指宿 神話と伝説のまち』を特集している。
『国産み』と『天孫降臨』が一緒だと思っていた。
イザナギノカミ(伊邪那岐神)と女神のイザナミノカミ(伊邪那美神)が『国産み』をし、淡路島を最初に作る。
次の『天孫降臨は』はニニギノミコト(邇邇芸命)が天照大御神の命令で『統治』をする。
天孫降臨の場所は宮崎県高千穂峰。
多くの民族神話がそうであるように、『古事記』も天地開闢から神代の物語を始めている。
天と地とが初めて分かれたとき、高天原(たかまがはら、天上界)に先ず三柱の単独神が出現。
アメノミナカヌシノカミ(天之御中主神)、タカミムスビノカミ(高御産巣日神)、そしてカムムスビノカミ(神産巣日神)である。
アメノミナカヌシは、天の中央にあって、天地を主催する神であり、タカミムスビとカムムスビはいずれも万物の生産・生成を掌(つかさど)る神であるが、前者は高天原系(皇室系)、後者は出雲系の神とされている。
次の国土がまだ若くて固まらず、水に浮いた油のような状態のとき、葦の芽が泥沼から萌えいずる力が神となり、さらに天の永遠性を神格化したアメノトコタチノカミ(天之常立神)が出現した。
その後も、大地が次第に整うまでにクニノトコタチノカミ(国之常立神)をはじめとして様々な神々が生じ、最後にイザナギノカミ(伊邪那岐神)と女神のイザナミノカミ(伊邪那美神)が出現した。
クニノトコタチノカミからイザナミノカミまでを合わせて神代七代という。
天つ神一同はイザナギノカミ(伊邪那岐神)と女神のイザナミノカミ(伊邪那美神)に国産みを命じ淡路島を生んだ。
イザナギノカミは(伊邪那岐神)女神のイザナミノカミ(伊邪那美神)と別れた後、
筑紫の日向の橘の小門(おど)の阿波岐原(あわきはら)に出向いて禊ぎ祓えを行い、
左の眼を洗うとアマテラスオオミカミ(天照大御神)が生まれた。
アマテラスオオミカミ(天照大神)は、葦原中国の平定が終わったとの報告を受けて、あらためて我が子のアメノオシホミミ(天忍穂耳)に「先に委任した通り、その国に天降って統治しなさい」と仰せられた。
ところが、天降ろうと準備している間に、アメノオシホミミとトヨアキツヒメ(豊秋津師比売)の間に、ニニギノミコト(邇邇芸命)という御子が生まれた。そこで、アメノオシホミミの申し出によって、アマテラスはこの孫を天降りさせて葦原中国を統治させることにした。
これを天孫降臨と称し、その地が霧島の高千穂峰とする。
『国産み』と『天孫降臨』の前後を初めて知る。