毎日新聞によれば前原誠司外相の辞任により、仙谷由人前官房長官に続き、菅直人首相を支えてきた主要閣僚が閣外に去ることになった。
両氏が所属する前原グループの「菅離れ」が起き、政権基盤の弱体化が進むのは確実なことに加え、ポスト菅の筆頭だった前原氏の目がなくなったことで、民主党政権の今後の戦略も描けない混とん状態に陥った。
自民党など野党は勢いづき、国民年金第3号被保険者の切り替え漏れ問題で細川律夫厚生労働相にも辞任を迫る構えだ。「ドミノ辞任」の可能性も否定できず、衆院解散・総選挙か内閣総辞職に追い込まれる「3月危機」が一段と現実味を増してきた。
「ポスト菅の一番手がいなくなるのは大きい。前原氏以外の首相の下で解散しても支持率は上がらないだろう」。
自民党幹部は6日夜、前原氏辞任の報を聞いてほくそ笑んだ。自民党は支持率が低迷する菅首相のまま衆院解散・総選挙に追い込む戦略を描いており、後継首相の有力候補だった前原氏を不祥事で脱落させることに成功した。
日本の政治の不安定性を世界にさらした国益の損失は多大だ。
自民党もほくそ笑んではいられないのだが国益より権力闘争優先である。
政治家の先生方は何かにつけ政争の具とし、自らこの国をガタガタにしていることにお気づきでないようで、経済団体のトップは国難に対し協力するよう説得しても耳を貸さず、倒閣・解散一途に走る。
民主党もだらしなく、小沢問題を抱え、次から次へと野党から攻められ野党の思うつぼにはまってしまう。
自民党や民主党などの既成政党に恃む時代は去り名古屋市長や大阪府知事等の第3勢力に期待するしかないようだ。