富山市の岩瀬浜に天神様で知られる菅原道真公の銅像をみる。
何故ここにと不思議に思っていたら前田家の先祖だという。
前田家は菅原氏の出を称しており、家紋が天神の神紋と同じ梅鉢紋であるのも、そのためとされる。
ちなみに前田家の家紋は「剣梅鉢」と呼ばれている。
福井県や富山県では、長男が誕生するとそれ以後の正月、床の間に天神像(木彫や掛軸)を飾り、福井では1月25日にカレイを供える風習がある。
この掛軸などは、母方の実家から送られる。
これは幕末の頃に教育に熱心であった福井藩藩主松平春嶽が領民に天神画を飾るよう推奨し、それを富山の薬売りが広めたという説がある。
また、石川県など前田藩の他の支配地域や隣接地域でも同様の風習があった。
金沢市には正月に天神と複数の従者の木像を飾る風習が昭和30年代まで見られた。