2009/10/4 毎日JPによればイスタンブールで開催されていた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)で、米国がG7を再編し、新たに中国を加え欧州連合(EU)、日本、米国からなるG4への衣替えを非公式に打診したことが分かった。
G7から外れることになる欧州各国の反対で今回は具体化しなかったが、将来的にはG4化へ進む可能性が高まった。新興国を加えた主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)定例化に続き、中国を加えたG7の再編で、日本の地盤沈下が一段と加速しそうだ。
提案は、米国が「G7の将来像を議論したい」として、G7開幕前に各国に非公式に伝えた。現在のG7は日、米、カナダと英、独、仏、伊の欧州4カ国からなるが、欧州4カ国をEUに一本化。カナダを外して中国を加え、G4とする内容。いずれ日本抜きのG3の序章か。
米国の提案の背景には、来年にも日本を抜いて世界第2位の経済大国になることが確実な中国を、国際社会に巻き込みたいオバマ政権の強い意向が反映されている。中国は日本を抜いて世界最大の米国債の保有国になっており、米国経済の生命線も握っている。
オバマ政権は米中が世界を動かす基軸になると読み、太平洋の安全は米中で分かち合う戦略のようだ。
日本はもたもたしていると『追随国家』と指定され、誰からも信頼されない国になることを回避するため、民主党政権は国威の回復に全力を傾ける必要がある。
このような米国のG4発言に対し、直ちに反応するぐらいの度胸が必要だ。『様子見外交』では日本の地盤沈下は免れない。