2009/8/28 産経新聞の曽野綾子さんの『小さな親切 大きなお世話』欄は興味深い。いかに日本が無能かを訴えている。
『クリントン元大統領や韓国の現代グループの玄貞恩会長がそれぞれ北朝鮮に出かけていって、人質になっている自国や自社の社員を取り返してきたという話が報道されるたびに、日本の拉致被害者の家族達はどんなに無念な思いでいるかお察しする。しかし政府の無能を詰るばかりでは、この問題が解決されるとは思わない。北朝鮮が日本を軽視するのは、つまり力を量っていて、日本はあらゆる面で無力だとみなしているからである』と喝破する。曽野綾子さんの分析では無能に対する有能な力とは5種類あるという。
①腕力、戦力
②金力
③生活ぶり/装い/外観(はったりも含まれる)
④徳(国際社会でも抜きんでた強力な精神性、命を投げ出せる行動力、誰をも拒まない包容力)
⑤教養(古典の素養、個人的哲学、誰とでも魅力的な会話をこなせる魂の自由人としての姿勢)最後に曽野綾子さんはいう。
『力がなければ自国民は守れない。力の暴走を防ぐには倫理が不可欠だ。どちらもないのは最低』と、今の政治を糾弾する。