2008/12/10 中日新聞によれば日本経団連の御手洗冨士夫会長は8日の記者会見で、企業の間で非正規社員などの削減の動きが広がっていることについて「世界的な景気の急激な落ち込みで、各企業が減益となり、苦渋の判断として雇用調整が行われている」と述べ、業績悪化で企業が雇用に手をつけざるを得なくなっている事情に理解を求めた。
御手洗氏が会長を務めるキヤノンの大分県の子会社が非正規社員を削減したとの報道に関しては「かなりの誤解があったようだが、1企業の会見の場ではない」とし、キャノンの広報に聞いてくれと述べるにとどめた。
2008/12/10 大分キャノンの玄関では派遣労働者が申し入れ書を渡そうとしたが、最初は派遣会社の事情との理由で受け取らず、メディアの取材の影響を考慮したのか、最後は預かるという失態を演じる。
キヤノンの大分県の子会社が非正規社員を削減したとの報道に関して御手洗氏が「かなりの誤解があったようだが・・・」と述べたが、申し入れ書を預かったことで誤解でなかったことが認識され御手洗会長の力量が読み取れた。この際大分キャノン側は『(申し入れ書)預かるが受け取るかどうかは検討する』という曖昧な言い方で言質を取られないよう逃げる小賢しさが垣間見える。日本経団連の会長職を戴いている系列企業として毅然とした出処進退を見せてもらいたいが無理か。